28.日本もアメリカの外交電報(でんぽう)を解読(かいどく)していた。

戦国(せんごく)時代、戦(たたか)いに関(かん)する指示(しじ)を遠くに出すときは狼煙(のろし)や早馬、触状(ふれじょう)はなどがあったよね。

でも、世界大戦(たいせん)のように外国まで行っているときには、馬で文書を届(とど)けるわけにはいかない。

そこで文書に変わって使われていたのが、電信(でんしん)だったんだ。
モールス信号(しんごう)も電信の一つだね。
でもそのままでは、敵(てき)にも信号を読まれてしまうので、暗号使っていたんだ。

戦時下(せんじか)では、いかに早く、正しく敵(てき)の暗号を解読(かいどく)するかで、勝敗(しょうはい)が決まってくるんだ。

太平洋戦争(せんそう)の頃(ころ)には、一方的にアメリカが優位(ゆうい)にあったとされていて、日本がいつ攻撃(こうげき)をするかなどの情報(じょうほう)がつつぬけだった、と言われているよ。

でも、それだけじゃないんだ。

日本も、開戦(かいせん)直前には、アメリカの外交電報(でんぽう)暗号も解読できていたんだ。
日本海軍(かいぐん)に暗号解読を任務(にんむ)とするしくみが初(はじ)めて作られたのは、昭和4年(1929年)。
最初(さいしょ)は8人ほどの少人数だったけど、昭和12年(1937年)には、60人でその任務(にんむ)にあたっていた事が記録(きろく)に残(のこ)っているよ。